ウラMAMApicks〜不機嫌ループに克つ方法〜

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わたしの妻がMAMApicksという人気サイトで記事を書いていてですね。毎回けっこうすごいわけ。「いいね」の数が。なんだよムカツく。と嫉妬心にかられるわたくし。悔しかったら書いてみろだとぉ。なんだとぉ。そんな、夫婦が常時軽い戦闘状態にある家庭であることはさておき、これねえ、毎回読んでるけどビミョーに「オレにも言わせろよ」っていうのが多くてね。いままで黙っていたが言わせてもらおう!

さて、今回(8/1付)の記事の冒頭に出てくるマクドナルドのお父さん(これはわたしではありません)、これさ、戻ると険悪なムードが待ち構えてるのがわかりすぎるほどわかっているから、ついついメールを打つの+αに時間がかかっちゃうんだよねえ。ああいやだなあ戻りたくねぇなあ。でももうタイムリミットは過ぎてしまった。しょうがない、戻らなければならない。運動不足との合併症に悩む重い腰を上げてようやく戻る。

 ああキレたやっぱり。はぁ

 と。お父さんの側から見るとこういう話、でしょ。でもそれって、実は表向きの筋書きでしかないんじゃない。

 本当はおれ、わかってる。メールを打ちに席を立つ前から、妻子つまこが醸し出すなにこれ、見た目すごい和やかムードなんだけど明らかにおかしい。これいつものあれ、表面化しないイライラバリアだよ。矛先はなぜかおれに向いている。阻まれてる。うー息苦しい。窒息しそうだ。なぜか、とまるでイライラの矛先がこっち向いている理由がわからないかのように言ったけど実はわかっている。そう。おれは一種のスケープゴートだ。梱包のプチプチだ。いやパソコンのキーボードかもしれない。これは逃げるが勝ち? あ、そうだ。

「おいおい…… ○□さんからメールが来た。うぅん、おれちょっと返事書いてくるわ」
「はい」
よしよしうまくいった。ほぅ。

 芝居がかった脱出。そしてつかの間の休息。

 ……

 でもそろそろだなあ、いやだけど、戻るしかないな。やれやれ。
 戻ったらやっぱりこんなふうにいわれちゃうんだよな。
「ねぇ、どうしてメールをしてからこんなに時間がかかるの?」

 予想したそのままのことを言われた。そのとき、男子はなにも言い返せない。女子がキレちゃってるから、ではない。こうなることがわかっていたにもかかわらず逃げ出した自分自身の行動がうしろめたいから。そうなることがわかっていて逃げた自分に嫌気が差して。

 いや実は男子も。一日体験子の世話なんかしなくてもわかってる。女子は大変だろう、と。でもまずはそのイライラなんとかしてくれないと、入り込めないんだよ。手伝おうがなにしようが、そのイライラで固く閉ざされた妻子の内側には入れないんだよ。ああ理解してくれよ…… こっちもけっこうつらいんだよ輪に入れなくて。でも根本的には逃げちゃったおれが悪いんだから同情の余地はないよね…… それもわかるんだけどさあ……

 こんな男子を女子はお見通し。でも自分がイライラしているのもわかっている。イライラさせたのは向こうかもしれないが、イライラしていること自体は、自分が悪い。女子の側にも一方的に攻勢に出られない弁慶の臑があり、なんかこう、一番苦しい、双方手出しができない、こう着状態を招いてしまう。あとは無言の帰り道。

 いやあ今後は極力イライラしない努力をするとして。今後はイライラさせない努力をするとして。まずは喫緊の課題、会話のない凍り付いた帰り道にならないようになにか打開策を考えましょう。

 それなら、そういう場合は奥さん。こうしたらいかがでしょう。夫が長〜いメールから戻ってきたら、「ねぇ、どうしてメールをしてからこんなに時間がかかるの?」と言う代わりに、ぐっと感情を押し殺して一言。「わたしも○△さんからメールが来た。ちょっと返事書いてきていい? しばらくお願い」といって間髪入れず席を立ち、しばらくブラブラする。夫のうしろめたさを利用して、これが相手にとって気分のいい行動ではないことを身をもって体感させ、同時に自分は少しだけ息抜きしちゃう。ただし、これは仕返しではなくあくまで教育。なので、ぶらぶらしている最中、くれぐれも「うちのダンナはどうしてあんななのかしら。ぷんぷん」とかしちゃいけません。それじゃあ怒りを収めて戻ってこれない。

 なんとか発火寸前の怒りを鎮めて戻ってきたら、ニコニコしながら「お待たせ。それじゃ行こうか」で〆。

かくして子どもを含めた全員がなんとなく狐につままれつつも、それでも帰り道は救ったな、てな感じで。夫も反省するから。たぶん。きっと。おそらく。

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狩野祐東

Web/アプリケーションUIデザイナー、エンジニア。執筆家。 アメリカ・サンフランシスコに留学、UIデザイン理論を学ぶ。帰国後会社勤務を経て現在フリーランス。Webサイトやアプリケーションのインターフェースデザイン、インタラクティブコンテンツの開発を数多く手がける。各種セミナーや研修講師としても活動中。おもな著書に『確かな力が身につくJavaScript「超」入門』『スラスラわかるCSSデザインのきほん』『作りながら学ぶjQueryデザインの教科書』『スラスラわかるHTML&CSSのきほん』ほか多数。仕事のサイトはwww.solidpanda.com

ウラMAMApicks〜不機嫌ループに克つ方法〜” への2件のフィードバック

  1. ナイスな案ですね!でも自分が席を立った後子供と取り残されるパパが心配になる妻であります。

    1. コメントありがとうございます!
      たしかにパパに預ける子どもは心配ですねえ。でもここは、かわいい子には旅をさせ、かわいくないでっかいほうの子どもみたいなやつは放置、という心構えで…… うちの妻もそのくらいでいてくれると楽なんですけど。

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